街や施設、イベントなどを守る人たち―警備員の皆さん。その活動を支える法律が、警備業法です。最近、この法律や関連する規則が改正され、現場の運営や働き方にも変化が出てきました。今回は、2024〜25年にかけて行われた主な改正内容を、一般読者にもわかりやすく整理し、「現場で何をどう対応すればいいか」もあわせて解説します。
警備業法とは?
警備業法は「警備サービス(人や財産、施設の警戒・防止)を適正に行うための法律」です。警備会社が公安委員会の認定を受けて営業し、警備員には研修や指導体制の整備が義務づけられています。
つまり「安全を守る仕事だからこそ、しっかり基準を守ろう」という法律です。
コラム:警備業法とは?
改正の背景にある社会の変化
近年の警備の現場では、次のような変化が起きています。
- 大規模イベントや交通誘導など、人が集まる場面の警備需要が増えている。
- 防犯カメラ・センサー・デジタル管理など、技術・情報を使った警備の場面が増えてきた。
- 働き手不足や高齢化、女性・シニアの活躍促進など、人材の多様化が課題になっている。
こうした変化に合わせて、法律・規則も見直され、「どんな警備会社・現場が“安心”とされるか」の基準が少し変わってきています。
改正ポイント①:認定証の廃止と「標識」掲示義務化
最も目を引く改正のひとつは、紙の「認定証」が廃止された点です。
これまでは、警備会社が営業所ごとに紙の認定証を掲示する必要がありましたが、改正法(令和6年4月1日施行)によりこの認定証がなくなりました。
代わりに、警備会社自身が「標識」を作成・掲示し、さらに自社ウェブサイト等でその標識を公開することが義務付けられています。
この変更が意味するのは、「業者の信頼性・透明性を、デジタル時代らしく示そう」ということです。現場では、営業所入口などにこの標識が見えるか、ウェブサイト上で確認できるかを今一度チェックする必要があります。
改正ポイント②:誓約書の記載内容変更
もうひとつ、法令手続き上の細かい変更として、「誓約書」の記載内容が変わっています。
例えば、従来「禁錮以上」という刑罰用語が記載されていたものが、「拘禁刑以上」に変更されました。
令和7年6月1日からこの変更が適用されています。つまり、警備業者や警備員が申請・更新時に提出する誓約書を、古い内容のまま使っていると“形式的なミス”になりかねません。現場・管理部門ともに、様式が最新になっているかの確認が必要です。
改正ポイント③:熱中症対策の義務化(警備現場にも)
警備の現場では屋外作業・長時間勤務など、熱中症のリスクも高いです。そこで、令和7年6月1日から、屋外作業を含む特定条件下の作業について、熱中症対策の実施が法的義務となっています。
対象となるのは、例えば「暑さ指数WBGTが28℃以上、または気温31℃以上」「1時間以上連続、または1日4時間以上その状態で作業する」ような状況。屋外での交通誘導、雑踏警備といった場面で該当しやすい条件です。
企業は「体制整備(誰が監視するか)」「手順作成(どう動くか)」「関係者への周知」「万一の対応フロー整備」などを準備する必要があります。現場では、持ち場や作業タイミングを改めて見直す契機です。
現場で求められる対応とは
それでは、現場・管理部門それぞれで「これだけは押さえたい」具体的な対応を整理します。
・営業所・現場掲示の確認
標識の掲示義務化を受け、営業所入口や現場責任者の交代時などに「標識がきちんと掲示されているか」「ウェブサイトに掲載されているか」をチェックしましょう。
また、従来の認定証を掲示しているままのケースもあるので、混同しないよう注意が必要です。
・申請・更新書類の様式確認
誓約書や申請書類の様式が改正されています。更新申請や警備員の採用時など、書類を提出するたびに「最新版かどうか」確認する習慣をつけましょう。管理部門の担当者が「いつ様式が変わったか」を把握しておくことも重要です。
・暑さ・屋外警備への配慮
交通誘導や雑踏警備など、屋外・長時間の現場では熱中症対策を再強化しましょう。具体的には、次のような取り組みです。
- チェック体制:リーダー・サブでしっかり声かけ、体調把握。
- 作業手順:休憩・水分補給タイミング、異変時連絡先、搬送先病院の共有。
- 装備・環境:反射ベストに加え、冷却グッズ、日陰確保、気温・WBGTの把握。
こうした準備が、法律改正後の“義務”という側面も持っています。
・教育・記録の見直し(今後の焦点)
今回の改正では教育時間の大幅な変更までは確認されていませんが、今後の規則改正も見据えて「再教育・記録整備・指導責任者の役割」が強まる可能性があります。日頃から、教育実施記録、指導責任者のチェック、事例共有などを整理しておくと安心です。
まとめ
警備業法の改正は、「紙の認定証を廃止して標識を掲示」「申請書類の様式を最新に」「現場の熱中症対策を義務化」といった、具体的・実務的な変更が含まれています。
これらは単なる手続きの変更ではなく、「警備サービスの信頼性」「働く人の安全」「時代に即した運営」の3つを高めるための流れでもあります。現場で働く皆さん、管理部門の方も、今回の改正を“機会”として、自社・所属先の運営をもう一度見直してみてはいかがでしょうか。 街の安心を守る仕事として、改正を通じて更に質を高めていけると良いですね。
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