2号警備(交通誘導警備・雑踏警備)では、配置人数・立ち位置・役割分担を誤ると、事故やクレーム、現場混乱につながります。
しかし現場ごとに状況が異なるため、「何人配置すれば正解なのか」「どこに立たせるべきか」が曖昧なまま運用されているケースも少なくありません。
本記事では、
2号警備の配置基準がどのように決まるのかを、法律・実務・現場運用の3視点からわかりやすく解説します。

2号警備における「配置基準」とは何か?
配置基準とは、
事故防止・円滑な通行確保・作業者保護を目的に、警備員を適切な人数・位置・役割で配置する考え方です。
法律で厳密な人数が決められているわけではありませんが、
警備業法・道路使用許可条件・発注者要請・現場リスク評価などを総合的に判断して決まります。
2号警備の配置人数はどう決まる?
① 法令・道路使用許可の条件
まず基準になるのが、
警察署が発行する道路使用許可条件です。
例:
- 片側交互通行 → 最低2名以上
- 見通しの悪い道路 → 増員指示あり
- 夜間工事・交通量多 → 複数配置指定あり
許可条件は法的拘束力を持つため、必ず順守する必要があります。
② 現場環境による判断要素
次に重要なのが現場リスクです。
| 判断項目 | 増員が必要になるケース |
|---|---|
| 交通量 | 幹線道路・通勤ラッシュ |
| 視認性 | カーブ・坂・夜間 |
| 歩行者 | 通学路・駅前 |
| 作業内容 | 重機・大型車両搬入 |
| 天候 | 雨・霧・雪 |
これらが重なるほど、
最低人数+αの配置が求められます。
③ 実務上の標準的な人数目安
あくまで目安ですが、実務では以下が多く使われます。
| 現場タイプ | 一般的な配置人数 |
|---|---|
| 住宅街小規模工事 | 1〜2名 |
| 片側交互通行工事 | 2〜3名 |
| 幹線道路工事 | 3〜5名以上 |
| 大規模イベント | 動線数×2名以上 |
人数は「最低限」ではなく、
安全を担保できるかどうかが基準になります。
2号警備で重要な「配置位置」の考え方
人数だけでなく、
どこに立たせるかが事故防止の成否を分けます。
① 原則は「危険ポイントの上流側」
警備員は基本的に、
- 車両が接近する手前
- 歩行者が迷いやすい分岐点
- 視界が遮られる死角
など、
事故が起きる前に止められる位置に立たせます。
② 立ち位置を誤ると起きるリスク
不適切な配置例:
- カーブ直後に配置 → 車が止まりきれない
- 工事区画の真横 → 接触事故の危険
- 視線誘導できない位置 → 誤進入・逆走
配置位置は、
誘導できるか/回避できるか/自分が守られているかの3点で判断します。
③ 歩行者誘導と車両誘導は分離が原則
混雑現場では、
- 車両誘導担当
- 歩行者誘導担当
を分けることで、
指示の混乱や見落としを防ぐことができます。
2号警備における「役割分担」の考え方
配置は「人数×場所」だけでなく、
役割設計まで含めて考えることが重要です。
① 代表的な役割構成
| 役割 | 主な業務 |
|---|---|
| 主担当誘導員 | 車両停止・発進指示 |
| 補助誘導員 | 死角補助・歩行者対応 |
| 出入口担当 | 工事車両出入り管理 |
| 周辺警戒 | 自転車・通行人対応 |
現場が複雑になるほど、
単独誘導は事故率が上がる傾向があります。
② ベテラン・新人の配置バランス
実務上の鉄則は、
- 危険度が高い場所 → 経験者配置
- 比較的安全な位置 → 新人配置
新人を単独配置すると、
- 判断遅れ
- 合図ミス
- トラブル対応不能
につながるため、
必ず補助体制を組むことが重要です。

配置基準を誤ると起きるトラブル事例
① 人数不足による事故・クレーム
- 歩行者対応ができず接触事故
- 車両誘導が遅れて渋滞発生
- 警察・発注者から是正指導
② 立ち位置ミスによる重大リスク
- 工事車両と一般車の衝突
- 歩行者巻き込み事故
- 警備員自身の負傷
③ 役割不明確による現場混乱
- 誘導が二重になり誤指示
- 誰も対応しない空白エリア発生
- クレーム増加・契約打ち切り
良い2号警備会社は「配置設計」が違う
優良な警備会社は、
- 事前現地調査を実施
- 危険ポイントを洗い出し
- 配置図・役割表を作成
- 新人配置は補助付き
といった形で、
現場ごとに配置基準を設計しています。
単に「人数だけ揃える会社」とは、
事故率・クレーム率・現場評価が大きく異なります。

現場担当者・管理者が押さえるべき実務ポイント
配置計画チェックリスト
- □ 道路使用許可条件と一致しているか
- □ 見通し・死角・交差点に人が立っているか
- □ 歩行者対応要員が確保されているか
- □ 新人単独配置になっていないか
- □ 役割分担が現場内で共有されているか
このチェックを怠ると、
事故リスクは確実に上昇します。
まとめ|2号警備の配置基準は「人数」ではなく「安全設計」
2号警備の配置基準は、
単なる人数調整ではなく、
- 人数
- 立ち位置
- 役割分担
- 経験バランス
- 現場リスク評価
を総合的に設計する、安全マネジメントそのものです。
配置基準を正しく設計できる現場ほど、
- 事故が減り
- クレームが減り
- 発注者評価が上がり
- 警備員の定着率も向上します。
配置は「人を置く作業」ではなく、
現場安全を作る設計業務であることを、ぜひ意識してください。
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